異例のお盆 ~Unusual summer~
今年のお盆はどうやら雨ばかりになるようです。
これまでに「冷夏」が1、2回あったことは記憶にありますが、お盆の間ずっと雨が降り続くことは無かったはずです。
異例なことには異例のネタで対抗しようと思います笑
天気予報などで「発達した前線が停滞している。」などとよく言われていますが、それを少しばかり掘り下げてみると…
前線(ぜんせん)とは、冷たい空気と暖かい空気の境目で地表と交わる部分を前線といいます。
発源地の異なる寒気団と暖気団が出会うところでは、2つの気団はすぐには混ざらず境界ができます。寒気団の空気は暖気団の空気に比べて密度が大きいので、寒気は暖気の下に潜り込むように入り込みます。この2つの気団の間で気温が移り変わる層を前線面(frontal surface)といい、前線面が地表と交わる線を前線(front)といいます。
寒冷前線(かんれいぜんせん)は暖気より寒気の方が勢力が強く、寒気が暖気を押しのけて進む時にできる前線。
寒冷前線が近づくと気圧は下がり始め、前線の通過後には急上昇します。気温と湿度は前線の通過前は高めですが、前線の通過後には急激に下がります。風は前線の通過前は南東~南西の南よりの風ですが、前線の通過後には西~北西に風向が急変する事が特徴です。
寒冷前線の前線面の傾斜は温暖前線より急で、降水の範囲は数10~100km程度と範囲は狭くなりますが、前線にう伴う雨は強弱の大きい「しゅう雨」(=にわか雨)となり、激しい雷や雹、突風などを伴う事もあります。
これもよく耳にする「大気が不安定」というのは寒気の影響であることがよくわかる解説です。
少し横道にそれますが「風雲急を告げる」、「一天にわかにかき曇り」という言葉にも関心させられます。
(恥ずかしながら今まで「一転」と思ってました)
急に差し迫った状況に変わる様を天候になぞらえて表現する日本人の感覚にあらためて敬意を表したくなります。
さて、最新の週間予報によれば8/15まで傘マーク、8/16は曇りときどき雨となっています。
5月のブログで予告していた8月13日の夜から観測できるはずのペルセウス座流星群は完全に観れません。
あと京都市民としては16日の五山の送り火がどうなるかがやはり気になります。
今年も去年同様「点の点火」であることが発表されていますが、それでも点けてほしいという強い思いがあります。
しかし天候ばかりはどうしようもありません。
日本各地、大雨による被害が出ないことを祈りつつ、このお盆の間は静かに過ごしておこうと思います。
掛見